尾道に浄土寺と言うお寺がある。以前はこの近所に親戚が住んでいたので、子供の頃このお寺に何度か行ったことがある。浄土寺は606年に聖徳太子の創建と伝えられていて、中国地方屈指の古刹だそうです。
足利尊氏ゆかりの寺としても有名で、よく見ると寺紋の「二つ引両」は足利家の家紋と同じでした。どーりで時代劇を見ると、どっかで見たと思っていましたよ。少しスッキリ。
境内は文化財の宝庫で、国宝や国重文が数多くあります。国宝の多宝塔は日本三大名塔の1つだそうです。文化財を見ても素晴らしいのですが、前々から気になることがあったので浄土寺には行ってみたのです。
今回、絵を描いた場所は、山門の前の階段に腰をおろしたところです。実はおじさんが生前、なぜかこの場所にいつも座っていたのです。よく座っていたので、いつしか前の国道を通るたび条件反射の様にその階段を見るようになっていました。
子供の頃からですから、もう40年近くです。変でしょ?色んなところを描いてみたいと思っている僕は、あの場所はそんなに良い場所だったんだろうか?そこから何を見ていたんだろうか?僕はそれが気になってなりませんでした。
そして大人になった今そこに座りました。もちろん境内にお参りした後ですよ。僕が座ってると、年輩のおじさん達が横に座り話をしています。この場所が好きな人は結構いるのかも知れないなぁ。いいもんね。
●尾道市東久保町
2007.2.4 掲載分