被爆六十年の年に広島市内を訪ねて来たとき、久しぶりにチンチン電車を見ました。街を走る姿が何とも言えず可愛いかった。今まで僕の生活シーンに路面電車があったことはなく、少し憧れみたいなモノもありました。のんびりな雰囲気が良かったんです。
まぁ路面電車だけではなく、新幹線をはじめ様々な特急、寝台車…いわゆる電車好きなんです。そんな電車が街中を走ってるんです、何だか楽しくなってきます。今日はそんな路面電車の本拠地である広電本社に行って来ました。
先日入り口あたりで写真を撮っていたら、職員の方に「中にどうぞ」って言われた。聞くと予約無しでも中に入って見学が出来るってことらしい。少し耳を疑ったが本当でした。でもこんな所って団体で予約しないと見せてもらえないって勝手に思いこんでいたがココは違う。
なんてラッキーなお話なんだろう。が、その日はこちらの都合が悪かったので日を改めた。それが今日。
疑い深いのか、慎重なのか、入り口で作業をしていた方に再度入ってよいのか
確認した。手続きをし見学をしたが、あんなに線路がたくさんあるところを歩くのは何だか怖くて足がすくんだ。街で見ている電車となんら変わらないのに、どこか違う感じに見えたりするのが不思議に思った。この中でジーッと見ているだけで、うれしくなってくる。いいなぁ、ここ。
●広島市中区東千田町
2006.9.24 掲載分
ここは広島県で唯一日本の棚田百選に選ばれているところです。棚田を見たことがなかった僕は、この棚田のことを知りどうしてもこの目で見たくなりました。
細い山道を登って視界が開けた時に、今まで見たことのない素晴らしい景色が目に入ってきました。それは暫く声も出ないくらいでした。綺麗で感動していたのです。これが棚田百選なのか?あー来て良かったぁ・・・本当に素晴らしいって実感しました。もちろんそこは空気も澄んでいて、立っているだけで体中の酸素が全て入れ替わり、リフレッシュした様に気持ちが良くなるんです。
なんと親切にも展望台が作ってありました、そこから見ると棚田が広く見渡せました。すると、もっと近くで見てみたい、棚田の中を歩いてみたい、たぶんそこを訪れた方はそう思うに違いありません。
この日は残念ながら少し強めに雨が降っていましたが、傘をさして様々な道を歩いてみました。近くで見る棚田もやはり良い感じでした。雨が降ってたせいか棚田には誰1人いませんでした。静かです。
天気が良ければ稲刈りをしているんだろうなぁ、見たかったなぁ、想像するだけでも美しそうです。この景色を眺めながら、ここで育ったお米をたべたいって思うのは僕だけでしょうか?いつかまた、ここに来たくなりました。もちろん景色を見にですよ。
●広島県安芸太田町中筒賀井仁
2006.9.17 掲載分
広島に越してきて4ヶ月が経ったけど、未だにその時と同様に新鮮な気持ちで歩ける道の1つがココ、京橋川沿いの道だ。広島市内にはたくさんの川が流れていて、その上たくさんの色んな道があるのに何故この道なの?と疑問に思われるかも知れませんが実は通勤路なのです。東京から引っ越して来たときに、どの道を歩いて事務所に通うのか何通りか歩いてみて、それで見つけたのがこの道だったのです。初めて歩くこの川沿いの道は潮の香りがしたので、いっぺんに気に入ってしまいました。
因島出身で広島市内には住んだことの無かった僕は、川から海の香りがするのにビックリしました。と言うと「当たり前よ」って友達に笑われましたが感動さえしていたのです。そのうえ潮の満ち引きで川の水位が変わることも知り何だか楽しくてなりませんでした。島で生まれ育った僕は潮の香りが大好きなんですが、毎朝その海を感じれるなんて嬉しくなります、それも川でね。潮が満ちてくると水は下流から上流に流れる不思議、だけどその時の方が潮の香りが強くて気に入っています。
この道はシルバーから、おじさんたちが草刈りに来てくれる日もあり、そんな時は緑の良い香りにつつまれて歩くこともできます。この京橋川だけでも素敵な風景はたくさんありますが、まずは御幸橋から平野橋付近のお話でした。
●広島市中区平野町
2006.09.10 掲載分
僕はこの春27年振りに広島県人に戻り、仕事の拠点を東京から広島市内に移しました。帰省したときでは感じなかった事を、感じれるようになり何だか嬉しく思っています。当然だけど東京に無いモノがたくさんあり、本当に素晴らしいと実感しています。
因島出身の僕は、高校時代船に乗って福山へ通学していました。この船の通学が大好きでした。どの桟橋から乗船してくる人も、船員さんに朝の挨拶をして乗り込んで来ました。もちろん帰りの便でも同じです。僕は船から見る海や島も好きでしたがそんな光景も好きでした。
今はこの航路はありませんが、たまに色んな桟橋にふらっと行ってみたりします。まだ因島大橋が架かって無かった時代は、桟橋が唯一島の玄関口で島の人を送り迎えしてきました。そこには数えきれない程の「始まり」があったはずです。僕の夢であったイラストレーター人生もそこから始まりました。
広島に帰ってきて、ずーっと感動だらけです。因島だけでなく描き残したくなる風景が、どの街にもたくさんあることを感じています。やっぱり何てことない風景でも、心に残る風景ってコトもあるんだなぁ。
●尾道市因島椋浦町
2006.09.03 掲載分